▼運動の時間に学習を同時に済ませる▼
脂肪燃焼を期待したり、 健康維持のために
運動は推奨されていますね。
ウォーキング、ジョギング、ランニング等で
携帯機器で音楽やアプリを使って
音を聴きながら運動されているあなた。
お気に入りの音楽を聞くのもいいですけど
オーディオブックをつかって、
運動と学習を同時にしましょう。
運動と学び、同時に済ます
時間効率だけでない、
学習効果も高まる働きがあるからです。
運動で学習効率が良くなるのは、
脳の血流が増えるためです。
足は「第二の心臓」とも呼ばれています。
足の裏にかかる負荷からはじまり、
足全体の筋肉が縮んだり緩んだりを
くり返すことが心臓以外の都の流れの
ポンプの役目となり、体の血液の流れが
よくなり脳の血流量も増え、
結果脳機能の向上につながります。
安静時よりも多くの酸素を吸うので、
さらに 脳機能の働きが加速します。
脳全体の血の流れが増えると
脳の働きがよくなる、
認知機能が高まる理由です。
マイナス思考の受講生が、ウォーキングを
習慣にしたら、ポジティブになったという
話もあります。血流が増えた結果ですね。
息切れするほどの運動だと
学習効果の向上になるか私には疑問です。
酸欠の状態で、計算をしろと言われても
無理ですものね。
運動の強度は、息切れしない程度の
中程度の強さにしておきましょう。
散歩するだけでも違いますよ。
京都の銀閣寺橋まで続く「哲学の道」
観光客がいなければ、静かな一本道。
哲学者の西田幾多郎たちが
思索しながら散歩した道です。
歩くことで血流量がふえ、考えがまとまった
ことも否定できないでしょう。
場所は違えど、物理学者アインシュタイン。
彼も学生と議論しながら丘を登り、考えが
煮詰まった時、突然立ち止まり計算を始め
「一般相対性理論」のヒントを掴みました。
古代ギリシアのアリストテレスが創設した
哲学グループの「逍遥(しょうよう)学派」
彼らが歩きながら講義を行っていたのも、
生得的に効果を知っていたかもしれません。
筋肉を動かしながら学習する方法を
「シンクロマッスル学習」と呼んでいます。
先ほど息切れするほど運動しても
学習効果が期待できるか疑問と
私の意見を述べました。けれど
やや強度の運動は推奨されているようです。
スイスのジュネーブ大学の神経科学者たちは
運動後に記憶力が向上するメカニズムを
オープンアクセスのジャーナル誌
「Scientific Reports」に公表。
スポーツが記憶力に影響するメカニズムには
身体のなかでつくられるホルモン
「エンドカンナビノイド」と呼ばれる
「脳内麻薬」が大きく関わっていることが
わかっていました。
エンドカンナビノイドはマラソンで体験する
ランナーズハイを引き起こすとされる
化学分子として知られていました。
最大心拍数70パーセント程度上がる
やや強度の運動をすることで体内では
エンドカンナビノイドの一種である
「アナンドアミド」が生成されるます。
アナンドアミドが脳を活性化し、
海馬や線条体のニューロン同士の伝達を担う
シナプスの構造や機能を変化させることで、
長期的な記憶の回路ができやすくなると
考えられるとしています。
『参考:運動すると記憶力がよくなる!? そのメカニズムが研究から明らかに
WIRED
https://wired.jp/2020/10/10/sports-motor-learning/より』
なので、運動しない≫歩いたほうがいい ≫運動したらいい≫ややきつめの運動がいい というおすすめの順番になりますね。
またスウェーデンの医科大学のカロリンスカ
研究所に 在籍したアンダース・ハンセン
(日本では「スマホ脳」「運動脳」の著書
で有名)も自身の著書
「一流の頭脳」のなかで
”『じっと座って暗記するより、動きながら記憶したほうが脳への定着率ははるかに高く、記憶できる量も増える』
『体を動かせば集中力が増すだけでなく、記憶力や創造性・ストレスに対する抵抗力も高まる』”
と運動と学習の良好な関係を説いています。
どのような運動の種類が脳に影響するか。
早見表で運動別の脳の効果を
掲載しておきます▼
運動別脳への効果 | 有酸素 | 筋トレ | ミックス | コーディネーション運動 | HIIT含む高負荷 | ヨガ | 太極拳 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
脳の働き | ||||||||
認知全般 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | |||
記憶 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | |||
注意・集中 | ★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | |||
柔軟性 | ★ | ★★★ | ★★★ | |||||
作業記憶 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ||||
遂行機能 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | |
視覚空間機能 | ★★★ | ★★★ | ★★★ | |||||
脳の変化 | BDNF | ★★★ | ★★ | ★ | ★ | ★★ |
なぜ運動で頭が良くなるのか。
最新研究でわかってきた“すごい”効果
https://tarzanweb.jp/post-283917?heading=5 Tarzan webを参考引用
星(★)の数が多いほど
効果が期待できる運動という意味です。
早見表には掲載していませんけど
「やる気」も運動によって
引き起こされますよ。脳にも心にも
良い影響を与えると理解しましょう。
ヨガや太極拳の説明は必要ないでしょうけど
コーディネーション運動や
HIIT含む高負荷などは
説明しないと分かりにくいですよね。
なので説明が必要と感じた
項目だけ解説しましょう。
コーディネーション運動は、
自分の頭で思い描いたように
身体を正確に動かすためのトレーニング。
頭の中で颯爽と走っているつもりでも
人目には不格好な走り方に映っていたり、
頭でイメージしている動きと実際の身体の
動きには誤差があるんです。
子供の頃遊んだドッジボールなど、
大人になってやってみると
思う様にいかないもの。投げて受ける動きが
脳と上手く連動していないためです。
縄跳びやマット運動など、
子供の遊びをするのが手っ取り早いですけど
大人になって子供と同じ遊びを
するのは心理的にも難しいですよね。
脳と身体の誤差を縮めるための運動として
バランスボールも有効的です。もうひとつ、
テッシュを片手で掴んで離し片手で掴む
脳と手の連動を意識してください。
ランニングや様々な運動を組み合わせて、
忘れていた脳と身体の連動性を
思い出すのがコーディネーション運動です。
HIIT含む高負荷は無酸素運動の一種で、
「高強度インターバルトレーニング」といい
最大心拍数の80~95%で運動する
必要のある、短い時間の小休憩を
繰り返して行う非常にハードなものです。
短距離を短距離を全力で力走あるいは
力泳する「スプリント」や
飛び跳ねて着地にスクワットする
「ジャンピングスクワット」など。
短期間で運動効果を得られるためタイパが
良いのですけど、同時に勉強したり
あとで勉強することを考えると、
運動に慣れていない状態なら推奨しません。
認知全般や記憶と作業記憶の違いなど
脳機能の働きの解説しましょう。
記憶:自分の住んでいる場所や
昔習った授業内容などを覚えている
長期記憶のことを指します。
作業記憶:短期記憶と呼ばれていたもの。
人が情報を操作、処理する一時的な
記憶の保管能力で、10~15秒程度で
記憶消滅するのが特徴です。
ひとつの状態に凝り固まらず変化すること。
固い考え方を指摘するだけでなく、
脳の神経回路自体の情報網が
構成を改めることも指しています。
目標を設定し、その過程を計画、効果的に
行動していく能力。さきほどの作業記憶にも
関係します。料理最中に指示を出すといった
2つ同時に処理すれば効率化を図れるなど
状況判断と行動に移せる能力ですね。
最期に脳の変化である
「BDNF」についても触れておきますね。
簡単な説明として、「BDNF」とは
Brain-Derived Neurotrophic
Factorの略で、日本語にすると
「脳由来神経栄養因子」という物質です。
ジュネーブ大学の神経科学者たちの項目で
記憶力が向上する仕組みを触れたように、
大人になっても海馬の神経細胞が
運動によって新たに生まれることが
最近の研究で分かってきました。
その理由が、神経の栄養となって神経を
育てるような物質「BDNF」の働きです。
細かいことを説明すると長くなりますけど
BDNFが作用したと理解ください。
運動する=BDNFが出るため、
定期的な運動を続ければ、
さらに脳機能の向上が期待できると
研究者は指摘しています。
運動が脳に良い働きをすることが
わかったはずでしょう。
運動で脳の底力を上げてください。
運動で移動するごとに変わる風景。
風景の変化も脳にいい影響を与えます。
部屋にこもるよりも自然の緑を目にすると、
視覚情報処理も増え、脳も活性化しますよ。
ランニングのような激しい運動は
ムリとし尻込みしても、
歩くことならできますよね。
できることなら背筋をピンと伸ばして
早歩きにしましょう。
ダラダラと歩くよりも効果が高まります。
▲画像引用:まったく勉強しない学生が、「図書館壁タッチ」で勉強を習慣化できた理由
DIAMONDonline
https://diamond.jp/articles/-/230543?page=2より
日本体育大学の研究報告によると、
分速100メートルの早足で歩くときに
脳の覚醒度が最大になるとされています。
脳科学的にも証明された、体を使うことは
いい学びの結果に結びつく理由です。
運動は記憶と結びつきやすい理由は、
運動で脳機能の海馬の働きも活発になり
記憶強化につながるからです。
暗記と同時に体を動かしたり
部屋を徘徊する、 体で覚える暗記方法で、
受験を乗り切った 大学生たちもいます。
米国のジョージア工科大学の行った実験で、
毎日の20分の筋トレで
記憶力が10%も向上した
という報告もあります。
運動は体の健康にも
脳にもいいことですね。
休憩をはさむことも集中力の回復及び持続に
繋がり、あなたの学習効率の向上となります。
強い運動に抵抗があるのなら一日10分の
散歩でもいいと、著書「スマホ脳」の
アンデシュ・ハンセンも指摘しています。
シンクロマッスル学習脳の血流といった
運動とオーディオブックの併用の利益。
それ以外の面でも筋トレ中に
オーディオブックを聞きながらすることで
運動が長続きしやすいです。
単調な筋トレ、続けるのって
かなりストイックでないと
長続きしませんよね。
なので筋トレ中だけ聞く
オーディオブック作品を持っておくのが
継続のコツになるのでおすすめですよ。
「あの話の続きを聞くために筋トレしよう」
と前向きな気持ちに持っていけますから。
運動=オーディオブックの
蜜月な関係として、自身の成長のために
併用するべき理由を紹介しました。
二宮金次郎のように、動きながら学ぶ機会に
オーディオブックで耳まで動員しましょう。
運動を継続する意欲が湧きますから。
▼運動時間にタイパ良く同時に学習する▼